自由か?不自由か?

すごい機械が登場した。

ミニメド770Gというインスリンポンプです。

自動測定された血糖値からAIが判断して適正量のインスリンを自動注入してくれます。

僕は9歳の時にIDDMを発症して以来、42年以上にわたってインスリンの自己注射をしてきて、その総回数は概算で6万回以上になります。

暴飲暴食喫煙薬物と身体に相当の負荷をかけてきたけれど、今もいたって元気です。生まれながらの身体がよほど頑丈だったのだろう。

廃絶型なので身体からインスリンはまったく産生しませんが、毎日即効性と遅効性の合計70単位ほどの注射をして、現在Hba1cは7%台で特に合併症もありません。

現状に何ら不便も不満もありませんが、これからの後半生の闘いに備え、最近登場したこのすごい機械を装着して更なるQOLの改善を目指しています。

だが果たして、この機械は生活の質を高めてくれるのかあるいは逆に低めてしまうのか、大いに疑問ではあります。

日々の血糖値測定や自己注射から解放されると言いますが、僕の場合はもう発症前の身体の記憶がなく、洗面歯磨き眼鏡と同じことなので自由さの実感がわきません。

それから、自由に取り外す主導権は自分が握っていたい。

僕の場合、ほぼ毎日の温泉、不定期の性行為、年に数回の海外僻地渡航と沢登りやカヌー等の水遊び、そういった時には必ず外したいのです。血糖値安定のために機械に主導権を握られたら本末転倒です。機械に魂を売りたくはない。

いま病院で100人待ちとのことですから、すぐにではないけどそのうち順番が来ます。

まさに人生の岐路に立っている感じで、大いに悩んでいるところです。

まさか僕の友達にインスリンポンプを装着している人はいないでしょうが、詳しい人がいたら教えてほしいです!

30年ぶりの邂逅

最近、胸がじんとくることがありました。

古いアルバムを眺めていたら、1枚きりの女性の写真に目が止まった。

1992年にヨーロッパを訪ねた折、ローマのバチカンでふと知り合って一週間ばかり一緒にイタリアとスイスを旅行した同い年の韓国人の女の子です。とある駅のホームで涙ながらにお別れしたっきり。。。

あの時の微細についてあれこれ懐かしがっていたら、知人がネットで検索してくれるという。名前しか覚えていなかったが、すぐに写真が出てきて確かに当時の面影がある顔だ。メッセージを送ったら間もなく返事が届いてやっぱりその人だった。それで今はSNSの友達になっています。

東西ドイツの統一を受けて朝鮮半島の統一も間もなくでしょうって、結局まだそうはなっていないけど、そんな時代の高揚感は確かにあったっけ。。。

その後の人生における幾多の出会いと別れに比して、あの一週間は極めて印象に残る思い出です。

ネットで人探しもできるなんて今は本当に便利な世の中ですね!そんな簡単なことにも今まで思い至らなかった自分が情けない。。。

でも、こんなにあっけない再会が果たして幸せと言えるのかな??

写真は、もうどこかは忘れてしまったが、確かにあの時彼女と二人で見た風景です!